大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和23(れ)1931 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人池辺甚一郎の上告趣旨は末尾添附別紙記載のとおりである。

論旨第一点、第二点及第五点はいずれも結局原審の刑の量定を批難するに帰着し

上告適法の理由とならない、憲法にいう公平な裁判所の裁判とは組織構成等におい

て偏頗の虞なき裁判所の裁判をいうのであつて所論の如き場合をいうのでないこと

既に当裁判所大法廷の判例とする所である。(昭和二二年(れ)第一七一号事件昭

和二三年五月五日言渡大法廷判決)

第三点について。

証拠調の限度を定めることは原審の専権に属する処であるからこれを批難する論

旨は上告の理由とならない。

第四点について。

旧刑事訴訟法第三四二条の証拠書類とは公判準備において特に訴訟関係人から証

拠として裁判所に提出された書類をいうのである。しかるに所論仮還付の請書は本

件被害物件の所有者としてAが警察署宛に出したもので(即本件の捜査の段階にお

いて提出せられ本件記録に綴られその一部をなすもの)公判準備において特に訴訟

関係人から証拠として裁判所に提出されたものとは認められない、所論上申書の如

きもその内容から見て訴訟関係人から特に証拠として提出されたものとは認められ

ない(単に参考資料として出されたものと見られる)従つて原審がこれ等に付て特

に証拠調をしなくても違法ではない論旨は採用し難い。

よつて上告を理由なしとし最高裁判所裁判事務処理規則第九条第四項旧刑事訴訟

法第四四六条に従つて主文の如く判決する。

以上は当小法廷裁判官全員一致の意見である。

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検察官 柳川真文関与

昭和二四年五月一〇日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 穂 積 重 遠

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